インジェクターが故障したときの症状は?仕組みや原因を理解して予防策を

インジェクターが故障したときの症状は?仕組みや原因を理解して予防策を

ディーゼル車の命ともいわれるインジェクターですが、軽油を燃料に使うディーゼルのインジェクターは、定期的なメンテナンスを行わないと詰まりやすく、目詰まりがひどくなると故障の原因にもなります。

インジェクターに不具合が起きると、さまざまな症状が現れます。そのため、症状が現れる前に予防としての対策を取ることが大切です。本記事では、インジェクターが故障した際の症状や予防策について詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インジェクターの仕組みや役割について

車のエンジンは、液体の燃料を燃焼させて動きます。インジェクターは、エンジンの燃焼室内で燃料をコンピューターで制御しながら高圧で正確なタイミングで噴射する装置です。エンジン気筒内に挿入されたインジェクターは、その先端部から、直接燃焼室の内部へと霧状の燃料を噴射します。霧状に燃料を噴射することで、効率よく燃焼するのです。

インジェクターは、ポート噴射式と直噴式の2種類があり、ディーゼルエンジンを搭載した車両の場合、ほとんどが高噴射圧の直噴式インジェクターが使われています。

正確な燃料を噴射することで、燃費の向上や排気ガスの低減、エンジン出力の最適化などが行われます。直噴式インジェクターの場合、高圧噴射によってエンジン内部の温度が高くなりやすいため、詰まってしまう可能性があり定期的なケアが必要です。

4種類の噴射

インジェクターの噴射には4種類あり、用途やタイミングに合わせて使い分けられています。

パイロット噴射

あらかじめシリンダー内に混合気を作って着火性を高めるための噴射。 着火性を高めることで燃焼温度の過度な上昇を防ぎます。燃焼温度が高くなると窒素酸化物(NOX)の発生量も多くなるため、NOX低減にもつながります。

プレ噴射

メインの噴射前にシリンダー内に種火を作るための噴射。種火を作ることでスムーズな燃焼ができ、騒音を抑えられます。

メイン噴射

燃え残った燃料を完全燃焼させるための噴射。不完全燃焼をなくすことで、燃焼温度が低く不完全燃焼したときに発生する粒子状物質(PM)の低減にもつながります。

ポスト噴射

排気温度の上昇を目的とした噴射。排気ガスの後処理の効率を高めます。また、DPFに溜まったススを燃焼させ、DPFを再生させるために必要なタイミングで噴射します。

インジェクターの故障の原因とは

インジェクターの寿命は使用状況や頻度にもよりますが、およそ10年、または約10万kmと言われています。長く車両を使い続ければ、故障や不具合が生じるのは当然ですが、適切なメンテナンスを怠るとインジェクターの寿命も早まります。

インジェクターの調子が悪くなるとPMやNOXの低減ができなくなったり、エンジンが機能しなくなったりすることもあります。

汚れや詰まり

燃料系が汚れるとインジェクターの詰まりの原因になります。燃料フィルターが劣化する、または交換するタイミングが遅いことにより、細かい汚れが燃料系内部に蓄積されて、インジェクターの微細な噴射孔を詰まらせるのです。

インジェクターが詰まるとエンジン出力が低下し、燃料の噴射不良などを引き起こすこともあります。

不純物

クオリティの低い燃料を使ったり適切ではない保管環境に車両を放置したりすると、不純物が混入する可能性があるため、インジェクターが詰まりやすくなります。

燃料に混ざった水分や金属片などが、インジェクターに到達すると詰まりやサビの原因になることもあります。

不適切なメンテナンス

インジェクターの詰まりは、不適切なメンテナンスによって発生することもあります。燃料フィルターの定期的な掃除や交換が不十分だと、徐々に性能が落ちていきます。最終的には重大なトラブルを引き起こすこともあるでしょう。

故障を未然に防ぐためには、ディーゼルインジェクターのメンテナンスを計画的に行わなければいけません。

使用燃料の種類やクオリティ

使用する燃料の種類やクオリティが、インジェクターの詰まりに影響を与えることもあります。

一般的なディーゼル燃料と比べると汚れやゴムの劣化を生じやすい燃料もあり、そういった燃料を使用した場合、インジェクターや燃料系統の部品にダメージを与える可能性があります。インジェクターを守るためには、高品質の燃料の使用や定期的な燃料系統のケアが必要です。

インジェクターの寿命

インクジェクターを使用して走行距離がおよそ10万kmになっている、または10年程度インジェクターを交換せずに車両を使っている場合は、インジェクターの寿命が考えられます。

インジェクターは機械部品です。長期間使用すれば当然、劣化や摩耗は避けられません。寿命が来る前に適切なケアを行い、必要であれば洗浄や交換を行うことも検討すべきでしょう。

インジェクターが故障したときの症状

インジェクターが故障すると、次のような症状が出ます。

車体やエンジンの振動が増える

車体やエンジンの振動が大きくなるのは、インジェクターの噴射が正しく行えていないためです。内部に溜まったカーボンでインジェクターの動きが悪くなったり、噴射孔が詰まってきれいな霧状の噴射が行えなくなっている可能性があります。

そのため、燃料の噴射量やタイミングが乱れて、噴射するときに振動音が大きくなるのです。

エンジンがかからない、またはかかりにくくなる

インジェクターが詰まると、セルモーターは回っていてもエンジンがかからない、またはかかりにくいといった症状が起こることもあります。

トルク不足になる

インジェクターが詰まることで、燃料噴射量や噴射のタイミングがズレるようになると、加速するときに十分なパワーを発揮しにくくなります。

DPFやバルブ系が故障する

インジェクターに詰まりが生じて、適切な燃料噴射ができなくなると不完全燃焼が起こり、ススが大量に発生してしまいます。このススによって、DPFフィルターが詰まる場合があります。

また、噴射のタイミングがズレることで、DPFを再生するためのポスト噴射が消えてしまい、DPFの再生が適切にできなくなることもあるでしょう。

黒煙や白煙が出る

黒煙が出る場合は、インジェクターが詰まり、燃料と空気の混合気が不完全燃焼していると推測できます。また、白煙は過剰な燃料供給や排気系にオイルが混入することで発生します。

コンピューターによって燃料噴射量が管理されているインジェクターですが、複数のインジェクターのうち1つが詰まり始めると、ほかのインジェクターが詰まったインジェクターの働きを補うために多くの燃料を噴射するようになります。

燃料が過剰噴射されると、燃焼しきれなかった燃料は排気系に流れ込んで、白煙が出るのです。このように、インジェクターが故障するとさまざまな症状が起こり、ディーゼル車に不具合が出ます。快適な走りを長く保つためには、定期的なケアをしてインジェクターの詰まりを防ぐことが重要です。

インジェクターの故障を予防する方法

インジェクターの故障を予防するために、定期的なメンテナンスを行うようにしましょう。インジェクターのメンテナンス法はいくつかあります。

  • 取り外して洗浄する
  • 専用機を使い洗浄する
  • 添加剤を入れて洗浄する

それぞれ詳しく解説します。

取り外して洗浄する

インジェクターを車両から取り外して汚れや詰まりのある部分を重点的に洗浄します。ピンポイントで汚れを落とせるため、よりキレイな状態にできるため、燃焼効率を上げることもできるでしょう。

しかし、インジェクターを取り外す作業には専門的な知識や経験が必要です。また、適切な洗浄方法で洗わなければいけないため、自分で行うよりも専門の整備士などに相談する方が安心です。

さらに、洗浄作業には超音波洗浄機やパーツクリーナーなどを使うので、これらを準備する必要があります。また、取り外し、洗浄、再接続などの作業が必要なため、1週間程度かかる場合もあります。コストがかかる上に使用できない期間の影響を考慮する必要があります。

専用機を使い洗浄する

プロが使用できるインジェクターを洗浄できる専用機を使って洗浄する方法です。専用機を使うことで、パーツの分解をせずにインジェクターの詰まりを解消できます。

ただし、専用機を使う場合も、正しい知識と技術が必要になるため、専門の業者や整備工場に依頼する形になります。また、それなりにコストがかかることを考慮する必要があります。

添加剤(クリーナー)を入れて洗浄する

添加剤を入れて洗浄する方法なら自分で手軽に行えて、インジェクターをキレイにできます。添加剤ならインジェクターに溜まった堆積物を効果的に除去できるため、インジェクターの動きを正常に戻せます。

また、エンジン内部に蓄積されたカーボンなども添加剤で取り除くことができるので、エンジン性能の向上も期待できるでしょう。コストも最低限に抑えられますが、適切な添加剤を選ばないと効果が持続しないため、しっかりと添加剤の成分や効果を理解して選ぶ必要があります。

インジェクターを交換する

インジェクターの寿命が近い場合は、インジェクターを交換すればすぐに不具合が改善し快適に走れるようになります。約10万km走っている、または約10年乗っている場合は、交換を検討しましょう。

ただし、車種やエンジンの状態、長距離運転に使用する車両などは、交換時期の目安よりも早くインジェクターの寿命が来る場合があります。前提として交換費用は非常に高いため、交換しないで済むように定期的なケアを心がけておくことが大事です。

インジェクターを故障させないためのケアには「添加剤(クリーナー)」がおすすめ

インジェクターのメンテナンスには、添加剤を使うのがおすすめです。添加剤なら、車両を業者や整備工場へ預ける必要がないため、業務に支障をきたしません。自分で添加剤を入れて洗浄すればいいので、洗浄後すぐに車両を使えます。

また、コストの面から見ても、普段のメンテナンスは添加剤を使う方法がもっとも安く済みます。たとえば、専門業者にインジェクターの洗浄を依頼した場合のコストは約100,000円です。インジェクターの交換になるとさらに高額になり、約98,000円〜320,000円かかります。実際の添加剤でかかるコストに関しては後ほど紹介します。

特に、ディーゼル車に使われている直噴式インジェクターは、高圧縮力に耐えられるよう部品や作りが頑丈になっているため費用が高くなる傾向にあります。

インジェクターの故障を防ぐための添加剤(クリーナー)を選ぶならBG!

添加剤にはさまざまな種類があります。どれでも同じというわけではなく、効果が実感できるもの、エンジンや車両に安心して使えるコスパのいいものを選ぶようにしましょう。

BGの添加剤なら、効果や実績があり安心して使えます。BGは1971年創業のアメリカのカンザス州にある世界的な自動車ケミカルメーカーです。50年以上の歴史があり、長年わたって蓄積されたデータを元に安全性の高さを誇り、アメリカ以外にもヨーロッパ、アジア、日本のメーカーでも純正品として採用されているブランドです。

BGの添加剤は、他社にはないさまざまな特徴があります。詳しく紹介します。

コストを抑えられる

BGの添加剤ならば、添加剤を燃料タンクに添加する方法なら約9,000円、洗浄器具を使用する場合でも1回の洗浄で約12,000円〜20,000円で済むため、定期的なメンテナンスに適しているといえるでしょう。

どんなディーゼルエンジンにも使える

BGの添加剤は、世界中のどんなディーゼルエンジンにも使えます。車種を選ばずにインジェクターの洗浄ができるため、複数のメーカーの車両を業務で使っているところでも安心して添加剤を適切なタイミングで使用できるでしょう。

発火剤を使用していない

BGの添加剤は、発火剤を使用していません。そのため、車両やエンジンへの負担がなく、インジェクターが回復した後も正常な状態を長く持続できます。

特許の関係で、他社ではBGと同じレベルの添加剤は作れないため、安全性の高いクリーナーをお探しの方はBGの商品がおすすめです。

燃料タンクに入れるだけ

BGの添加剤を使えば、部品を外したり取り換えたりせずにインジェクターを洗浄できます。

すでに、BGの添加剤を燃料タンクに入れるだけで直るという実績があるため、業者や整備工場でインジェクターの交換や修理が必要といわれた場合でも、BGの製品を使えばインジェクターを最適な状態に保てます。

故障の原因がわかる

BGの添加剤をインジェクターに入れるだけでほとんどの不調が直りますが、直らなかった場合の故障の原因も明確に分かる点もBGの強みです。

直るインジェクターと直らないインジェクターの判断方法は次の通りです。

フラッシングから1〜3日経っても補正値の数値に変化がない、もしくは悪化している
→フラッシング前からインジェクターがすでに破損・溶解などしていた

補正値補正ちの数値が悪化する理由は、生きているインジェクターが息を吹き返し働き始め、死んでいるインジェクターの働きをカバーしようと噴射量が増減するためです。

インジェクターの故障の症状が出る前に試そう!BG社の添加剤(クリーナー)の紹介

インジェクターの洗浄に最適なBGの添加剤をご紹介します。

ディーゼルケア スタートセット

初めてインジェクターのケアをする場合は、「ディーゼルケア スタートセット」がおすすめです。ディーゼルケア スタートセットには、インジェクターフラッシュ専用器具、専用スタンド、BG22932/BG23232の2種類の洗浄液が入っています。

ディーゼルケア スタートセットを使えば、インジェクターだけではなく噴射ポンプ、燃料ライン、燃焼室、インテークバルブなどのディーゼルエンジンの燃料系統をすべて洗浄できます。

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紫ラベル「DFCプラスHP」

紫ラベル「DFCプラスHP」は、日本国内でもトップクラスの採用実績を誇るディーゼル用の添加剤です。インジェクターの詰まりやDPF(ディーゼル微粒子フィルター)、頻繁に起こる強制再生(強制燃焼)の問題を解消するために作られた商品です。

トラックメーカーや建機メーカーなど、多くの企業で純正品として指定されている実績があります。トラック、バス、ハイエース、キャラバン、建機、重機、発電機、などあらゆるディーゼル機関に使用可能です。

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インジェクターは故障の症状が出る前にケアを

インジェクターが故障すると、車体やエンジンの振動が増える、エンジンから異音がする、エンジンがかかりにくい、またはエンストするようになった加速の低下やトルク不足、DPFの再生頻度が高いまたは、時間がかかる、頻繁にDPFの警告ランプが点灯するなどのさまざまな症状が出ます。

インジェクター自体の機能や役割から詰まりを起こしやすい傾向があるため、故障する前に定期的にメンテナンスを行うことが大切です。業務に支障をきたさず、低コストでインジェクターを洗浄するならBGの添加剤がおすすめです。

効果を実感できるのはもちろん、安心して使える商品を選びましょう。

BGのインジェクタークリーナーについて詳しく知りたい方はこちら
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