ディーゼル車は、その高い燃費性能と力強いトルクが特徴で、商用車や大型車に広く採用されています。しかし、インジェクターやDPFに汚れが蓄積すると、エンジン性能が低下し、燃費悪化やトラブルの原因になります。
この記事では、ディーゼル車の特性やメリットに加え、燃料添加剤を使う効果について解説します。ディーゼル車の性能を長く維持したい方は、ぜひ参考にしてください。

著者紹介
全米シェアNo.1の自動車用品(添加剤・洗浄剤)を扱うBG Japanの「ケミカル副社長」です。
BG Japanでは、自動車(ガソリン・ディーゼル)に使われている様々な潤滑油や洗浄剤を販売しています。科学に基づいたBG製品を使うことにより、車両をより良い状態で維持できます。
今回の記事では、ディーゼル車に添加剤を使った場合の効果ついて詳しく解説します。
ディーゼル車とは?

ディーゼル車とは、軽油を燃料とする車のことで、ディーゼルエンジンを搭載しています。 このエンジンは燃費が良く、低回転でも高いトルクを発揮するため、トラックやバス、建機などで多く採用されています。しかし、燃焼時にNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)などの汚染物質を多く排出する特性があり、かつて大気汚染の原因とされました。
これにより排ガス汚染を問題視し、2003年にディーゼル車規制が導入されました。その後、環境規制の強化によりクリーンディーゼルエンジンが開発され、NOxやPMの排出を大幅に削減しました。このエンジンを搭載した車は、規制地域でも走行可能となり環境性能が向上しています。
ディーゼル車とガソリン車の違い
ディーゼル車とガソリン車のエンジンは、燃料や燃焼方式、出力特性に違いがあります。ディーゼル車は、高温高圧で燃えやすい「軽油」を燃料とし、空気を高圧縮して高温状態にした後、燃料を噴射して自然着火させる仕組みです。
この方法は燃費が良く、低い回転数でも強い力(トルク)を出せるため、トラックや大型車に向いています。一方、ガソリン車はガソリンと空気を混ぜたものをスパークプラグの火花で点火して燃やします。ガソリンは常温で燃えやすく、エンジンの振動や騒音が少ないため、乗用車に適しています。
ディーゼル車のメリット
ディーゼル車には、コスト面や燃費の面でのメリットがあります。ここでは、ディーゼル車のメリットについて解説します。
燃料コストが安い
軽油とガソリンはどちらも原油から作られる燃料ですが、税金の違いから、軽油の方が安く設定されています。軽油には1リットルあたり32.1円の軽油取引税がかかります。
一方、ガソリンには1リットルあたり53.8円ものガソリン税が含まれているため、その分価格が高くなります。この税金の差が価格に反映されているため、軽油はガソリンよりも安く、燃料費を抑えられるのがディーゼル車の大きなメリットです。
トルクが大きい
ディーゼルエンジンは低回転でも最大トルクを発揮できるため、発進がスムーズで力強く、加速性能にも優れています。この特性により、重量のあるトラックやバス、建設機械など、重い荷物を運ぶ車両や長距離走行を必要とする商用車で広く採用されています。
燃費が良い
ディーゼル車はガソリン車に比べて燃費が良いと言われています。その理由は、エンジンの燃焼構造の違いにあります。ディーゼルエンジンは燃料を噴射して自然発火させる仕組みで、燃料から得られる熱エネルギーの変換効率が高く、ガソリンエンジンよりも少ない燃料で動きます。
ディーゼルエンジンに燃料添加剤を入れることで得られる効果

ディーゼル車をより長く快適に使用するためのメンテナンスとして自分で燃料添加剤を追加することができます。
ここでは、市販や通販で買える燃料添加剤の効果について見ていきましょう。
カーボンの生成を減らす
燃料添加剤は、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる「カーボン」の生成を減らす効果があります。カーボンは、ディーゼルエンジン内で燃焼し切れなかった燃料の微粒子が炭になったものです。
燃料添加剤を使うと燃焼効率が良くなり、燃料の不完全燃焼を抑えられ、カーボンの生成が減少します。
スラッジの蓄積を予防する
エンジン内で生成されるカーボンは、排気ガスとともに排出されるものの、一部はエンジンオイルと結合して「スラッジ」と呼ばれる固形物を形成します。このスラッジは、エンジンのさまざまな部位に蓄積し、燃料効率の低下や吸気抵抗の増大といった不調の原因となります。
燃料添加剤には、付着したスラッジが剥がれやすくなる成分が含まれており、ディーゼルエンジン内にスラッジが蓄積するのを予防する効果があります。
インジェクターを洗浄する
燃料添加剤は、インジェクターと呼ばれる燃料噴射装置に付着した汚れを洗浄する効果があります。インジェクターや燃料ポンプ内部では、高圧で燃料を噴射する過程で汚れが蓄積し、非常に細かい噴射孔が目詰まりを起こす可能性があります。
これにより、噴射の精度が低下し、エンジン性能にも影響を及ぼします。燃料添加剤を使用することでインジェクター内の汚れを洗浄し、燃費の改善やエンジン性能の向上が期待できます。
燃料の着火性を改善する
燃料添加剤を使用すると、軽油に含まれる成分の中で自己着火性の高い成分の割合を示す「セタン価」が増加します。ガソリンスタンドで販売されている軽油のセタン価は、すでに一定の基準を満たしていますが、燃料添加剤を使用することでセタン価がさらに向上し、燃焼効率が一層高まります。
ディーゼル車のインジェクターやDPFを洗浄するタイミング
インジェクターは、2年ごとまたは5万kmごとの洗浄が推奨されていますが、運転条件によって適切なタイミングが変わります。
以下のような状況では、より早いケアが必要です。
- 長時間アイドリング状態での運転をしている
- 渋滞の多い環境での使用が多い
- 低品質燃料を使用している
- 燃焼室に炭素が蓄積しやすい直噴エンジンである
DPFの不調を感じたら洗浄するタイミングでしょう。不調とは主に「DPF自動再生の頻度が増えた」「強制燃焼の時間が長くなった」「エンジンのかかりが悪くなった」などです。車両のメンテナンスを日頃から行なっておけば、長く快適に車両を使用できるため、3〜6か月に1回を目安にしておくと良いでしょう。
ただこの洗浄頻度はあくまでも目安でなので、車両の不調を感じたら早めに添加剤を使って洗浄を行いましょう。
ディーゼルエンジンの定期ケアはBGの添加剤がおすすめ!

BG Productsは、1971年に創業されたアメリカの大手自動車ケミカルメーカーで、50年以上の歴史を持ちます。BGの製品は高品質で安全性が高く、世界90カ国以上の自動車ディーラーや整備工場で純正品として使用されています。
日本においては、BGジャパン株式会社がBG Productsの日本総代理店を務めています。BGジャパンは、創業87年を超える老舗トラック車検工場で、長い歴史と実績を持つ企業です。
BGジャパンの整備士達が実際にBG製品を使用し、本当に効果がある製品を選定して輸入・日本市場へ販売を行なっているため、海外製品に対する不安を感じる方も安心して利用できます。
BGの添加剤を使用した際の効果
BGの添加剤は、最新のコモンレールシステムで発生しやすい強固な汚れに対して高い洗浄効果を発揮します。 付着した汚れを洗浄することで、燃料噴射が正常化し、エンジン効率の向上や燃費の改善が期待できます。
さらに、インジェクター内の汚れを除去することで、エンジンの始動性が向上し、排気ガスの流れが正常化されます。これにより、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)の詰まりを防ぎ、排出ガスがクリーンになることで環境負荷の軽減にもなります。
また、エンジン性能の回復により失われたパワーが復活し、インジェクターの正常な動作が再開されることで、エンジンの振動が抑えられスムーズな運転が実現します。
ディーゼルエンジンのケアにおすすめなBGの商品を紹介
ディーゼルエンジンの性能を維持するためには、定期的に洗浄する必要があります。洗浄を業者に依頼することもできますが、業者に依頼するとコストが高くなり、洗浄中は車両が使えないため仕事に支障をきたします。
コストを抑えて手軽に洗浄したいなら、添加剤を使って自分で洗浄することをおすすめします。ここでは、ディーゼルエンジンを洗浄するのにおすすめな、BGの添加剤を3つ紹介します。
ディーゼルケア スタートセット

メンテナンスを初めて行う方には、「ディーゼルケア スタートセット」のご利用をおすすめします。このセットには、インジェクターフラッシュ専用の機器とスタンド、さらに2種類の洗浄剤(BG22932とBG23232)が含まれています。
これらの洗浄剤を組み合わせて使用することで、インジェクターだけでなく、ディーゼルエンジンの燃料系統全体を効果的に洗浄できます。また、専用機器や洗浄剤を個別に購入するよりもコストを抑えられるため、経済的にも優れています。初めてインジェクターの洗浄を行う方や、コストを抑えたい方に最適なセット内容となっています。
■BGのインジェクタークリーナー洗浄
・洗浄器具を使用する場合:1回の洗浄につき約12,000円〜20,000円
・添加剤を燃料タンクに添加する場合:1回の洗浄につき約9,000円
紫ラベル「DFCプラスHP」

紫ラベルの「DFCプラスHP」は、日本国内で高い採用実績を持つディーゼルエンジン用の燃料添加剤です。この製品は、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)やインジェクターの詰まり、頻繁な強制再生(強制燃焼)といった問題を解消するために設計されています。
トラックメーカーや建機メーカーなど、多くの企業で純正品として指定され、トラック、バス、建機、重機、発電機、ハイエース、キャラバンなど、あらゆるディーゼル機関に使用可能です。
この製品では、燃料タンクに添加するだけでDPFの問題の約8〜9割を改善できるとされています。もし、使用しても問題が直らなかった場合、残り2割の原因が明確に分かります。
DFCプラスHPの詳細はこちら青ラベル「ディーゼルケア」(インジェクターフラッシュ専用器具を使う場合のみ使用)

青ラベル「ディーゼルケア」は、アメリカ、ヨーロッパ、日本の主要ディーラーでも採用される高性能ディーゼルクリーナーです。最新のコモンレールシステムにも対応し、専用機器「インジェクターフラッシュ」を用いてインジェクターの詰まりを素早く除去します。
燃料ラインや燃焼室、インテークバルブのカーボンやスラッジも分解し、エンジン内部をトータルに洗浄するのが特徴です。分解作業を必要とせず、アイドリング30分〜1時間で洗浄が完了するため時間効率も抜群です。
青ラベル「ディーゼルケア」を使うことにより、エンジン性能が回復し、燃費の向上や排ガスのクリーン化が期待できます。特に、短時間で効果的なメンテナンスを求める方におすすめです。
ディーゼルケアの詳細はこちらBGの添加剤の使い方と使用量
BGの添加剤「DFCプラスHP」は、軽油燃料タンクに直接添加するだけで使用できます。注入前後の燃料フィルターやオイル交換は不要で、特別な準備は必要ありません。洗浄力は穏やかに設計されており、徐々に汚れを落とすためエンジンに負担をかけず、安全に使用できます。
燃料タンクの軽油残量が少なくても問題ありませんが、満タン状態で使用すると洗浄効果が長続きし、より経済的です。3〜6か月ごとに添加することが推奨されており、注入後に10分程度アイドリングを行うと効果が早く実感できます。
使用量の目安は以下の通りです。
軽油50L:1/2本(デミオ、CX-5、ハイエースなど)
軽油70〜200L:1本(2t、4t車)
軽油200〜400L:1〜2本(10t、大型車)
ボトル側面に目盛りがあるため、正確な量を簡単に計量できます。
効果抜群のBG添加剤でディーゼル車をメンテナンスしよう

本記事では、ディーゼル車の特性やメリットを、ガソリン車と比較しながら解説しました。ディーゼルエンジンは、燃費の良さやトルクの大きさがメリットですが、エンジン内に汚れが溜まると、エンジンの性能が低下し燃費も悪くなります。
ディーゼルエンジンのパフォーマンスを良好に保つために、BGの添加剤を使って定期的なメンテナンスを行ってください。
BGの添加剤について詳しく知りたい方はこちら