整備士としてエンジンの不具合に対処する際、原因を解明してそれぞれの症状に合ったエンジンオイル添加剤を使いますよね。
コストを抑えてエンジンの不調を改善できる基本的なやり方ですが、不具合の原因究明に時間がかかったり、適切なエンジンオイル添加剤を選ばないと不調が改善しなかったりする場合があります。そのため、「エンジンオイル添加剤はあまり効果がない」と言われることもあります。
本記事では、エンジンオイル添加剤のメリットやデメリット、1つの症状ではなく多数のエンジンオイルの不調を一気に改善できる画期的な添加剤についても詳しく解説していきます。

著者紹介
全米シェアNo.1の自動車用品(添加剤・洗浄剤)を扱うBG Japanの「ケミカル副社長」です。
BG Japanでは、自動車(ガソリン・ディーゼル)に使われている様々な潤滑油や洗浄剤を販売しています。BGでは、最新・最先端の技術で製品を作っており、科学に基づいた製品を使うことにより、車両をより良い状態で維持できます。
今回の記事では、エンジンオイル添加剤は効果がないと言われる理由について解説します。また、複数の症状の改善が見込める最強の添加剤についても紹介しているので、整備士の方は参考にされてください。
エンジンの不具合の大半がオイル関係

整備工場に持ち込まれる車の大半は、車検や定期検診、または急な不具合が起きたときです。
実際にもっとも多いのが、急な故障やトラブルで、「突然、不具合が起きた」といって持ち込まれる車を調べてみると、大半がオイル関係であることは整備士の方ならご存知でしょう。特に、オイルが減ってしまっているというパターンが一番多いです。
オイル関係の不具合の修理方法
オイルが減っていることが不具合の原因だとわかった場合、次のような対処法を取る方が多いと思います。
- エンジンオイルを補充する
- 不具合に合うエンジンオイル添加剤を使う
- エンジンを詳しく調べて部品交換や洗浄などを行う
突然車の調子が悪くなった場合、オイルが減っていることは調べてすぐに分かりますが、オイルが減る原因はさまざまあります。少量のオイル漏れであれば、オイルを補充することで走行できますが、あくまでも応急処置として行う形になるでしょう。
次にエンジンオイル添加剤は数多く販売されていますが、それぞれ不具合の症状に特化しているため、まずは不具合は何かを知ることが必要です。この不具合の特定に時間がかかったり、決定的な原因究明ができなかったりすることも実はありますよね。
オイル減少の理由が分かれば適したエンジンオイル添加剤を使って直せますが、診断が外れてしまうとエンジンオイル添加剤を使っても不具合が解消しないままになることも少なくありません。
もし、エンジンオイル添加剤が効かない場合は、エンジンの蓋を開けてさらに詳しく確認し、必要であれば部品を取り替えたり、洗浄を行います。エンジンオイルが減っている状態がすぐに分かったとしても、その後の処置するまでが意外と時間がかかり大変と感じている整備士の方は多いでしょう。
エンジンオイル添加剤の役割

エンジンオイル添加剤のおもな役割は、エンジンオイルを洗浄することです。オイルの性能低下を防ぐこと、またより高いパフォーマンスや燃費の向上などを発揮させることです。エンジンオイルの仕組みは、エンジン内部を定期的に適度なオイルで満たすことで、潤滑、冷却、密封、洗浄、防錆などの働きを行い、エンジン周辺のトラブルを低減させます。
しかし、車の劣化は、エンジンオイルの定期的な交換だけでは防げません。使用頻度・年数が長くなれば、エンジンオイル性能が低下し、不足します。
そこで、エンジンオイル添加剤を使いエンジンの性能を向上させるのですが、一般的なエンジンオイル添加剤は、さまざまな不具合に効果を発揮するのではなく、添加剤の種類に応じて潤滑、冷却、密封、洗浄、防錆のどれかの質を上げられるよう作られています。
そのため、エンジンの不具合やオイル減少の原因を的確に特定することが大切なのです。
エンジンオイルの添加剤の種類
エンジンオイルには以下のようなさまざまなものが配合されており、目的に合わせて種類が分かれています。劣化した古いエンジンを回復させる、燃費を良くする、エンジン内部を洗浄するなど、目的によってエンジンオイル添加剤に配合された成分をもとに適切なものを選びましょう。
酸化防止剤:エンジンオイルの酸化防止
洗浄剤:ピストンについた汚れを落とす
合成油:成分を割るための溶媒
潤滑成分:ピストンに皮膜を作り摩擦を低減
粘度指数向上剤:エンジンオイルの劣化による粘度低下防止
磨耗防止剤:微小な粒をベアリングのように動かし、摩擦を減らす
耐荷重添加剤:エンジンオイルの耐荷重性能と潤滑性能を向上させる
清浄分散剤:エンジンオイルの不純物を取り除き、機械の寿命を伸ばす
流動点降下剤:エンジンオイルとして使用可能な温度範囲を低温側に拡大する
腐食防止剤:鉄以外の金属の錆の腐食を防ぐ
抗乳化剤:エンジンオイルの乳化を防ぐ
錆び止め剤:鉄の錆を防ぐ
消泡剤:エンジンオイルの泡立ちを防ぐ酸化防止剤
エンジンオイル添加剤の効果
酸化防止剤が配合されているエンジンオイル添加剤は、オイルの酸化や劣化を防ぐためのものです。エンジンオイルは、高温環境下や金属による触媒作用などの影響で酸化が進みやすく、結果としてスラッジ(汚れの沈殿物)が発生しやすくなります。
この酸化は、使用しているときだけではなく、保管中にも進行するケースもあるため、酸化防止剤入りの添加剤は比較的多く用いられています。日常的にこのタイプを選ぶ人も少なくありません。さらに、オイルの状態やエンジン症状に応じて適した添加剤を選ぶことで、より高い効果が期待できます。
エンジン内を洗浄し保護する
エンジンオイル添加剤を使うことで、オイルの汚れを防ぎながら、エンジン内部の保護性能を高められます。
エンジンオイル自体にも、あらかじめ添加剤が入れられていますが、エンジンオイル添加剤を加えることで、高い清浄効果が見込めるフラッシング剤や高品質の添加剤の働きもプラスできます。
たとえば、フッ素系の樹脂などで形成された保護膜でエンジン内部をコーティングする、塩素系の添加剤の化学作用でエンジン内部の金属表面の摩擦係数を下げることなども可能です。
このようなエンジンオイル添加剤を使えば、エンジン内部にシリンダー内のピストン運動による金属摩耗で生じた鉄粉やエンジンオイルの酸化などによる汚れを溜まりにくくし、さらには吸収、清浄効果も期待できるでしょう。エンジン内部の摩擦抵抗を減らし、長期間、保護効果を持続できます。
エンジンの不具合を改善する
エンジンオイル添加剤を使用してエンジン内の清浄や保護効果が高まれば、潤滑作用だけではなく密封作用も向上します。
長く使用している車では、「オイル下がり」や「オイル上がり」が起きやすくなりますが、漏れが軽度であれば、漏れ止め剤としてエンジンオイル添加剤による対処で済ませられる場合もあります。
応急処置ではありますが、滲み程度の漏れならば止めることが可能です。
燃費や性能を向上させる
エンジンオイル添加剤を使い潤滑作用や密封作用が高められると、圧縮漏れが原因の燃焼ロスがなくなり、エンジンが滑らかに回転するため、燃費向上が期待できます。
燃焼もスムーズになるので、ピストンとシリンダーのクリアランスが適正の範囲に収まり、騒音や振動の低減効果も期待できるでしょう。
また、エンジンオイルに合う適切な添加剤を使えば、低温時や高温時に適した粘度を保てます。また、長期間動かしていない車の始動時のスタートもスムーズになります。
エンジンオイル添加剤の選び方
エンジンオイル添加剤の選び方は、とても重要です。症状に合った添加剤を選ばなければ、効果が出ないばかりか不具合がさらに大きなトラブルになる可能性もあります。しかし、オイル系のトラブルでは、的確に症状を把握することがもっとも難しいのも事実です。
選び方をもう一度、確認していきましょう。
エンジンの状態と効果で選ぶ
エンジンオイル添加剤の種類が多いため、もっとも大切なのがエンジンの状態を正確に把握して目的に合った添加剤を選ぶことです。まずは、現在の車のエンジンの状態や発生している不具合などにあわせたものを選びましょう。
エンジンオイル添加剤の種類 |
用途 |
|
酸化防止剤 |
潤滑油の酸化を防ぎ、劣化・スラッジの発生を抑制します |
|
耐荷重添加剤 |
油性剤 |
荷重が低い摩擦箇所を油膜でコーティングして摩擦や摩耗を軽減します |
耐摩耗剤 |
摩擦箇所に保護膜を作って摩耗を防ぎます |
|
極圧剤 |
接触圧力の高い摩擦箇所で焼き付きや部品の損傷を防ぎます |
|
清浄分散剤 |
清浄剤 |
高温下で発生する沈積物やスラッジを取り除いて清浄化します |
分散剤 |
高温下で発生する沈積物やスラッジをオイル中に分散します |
|
粘度指数向上剤 |
温度変化による粘度の上昇や低下を軽減します |
|
腐食防止剤 |
金属面に防食皮膜の生成と腐食性酸化生成物を中和します |
|
流動点降下剤 |
低温下でのパラフィンの結晶化を防いで潤滑油の適用温度範囲を拡大します |
|
錆び止め剤 |
表面に保護膜を作り金属製品における錆発生を一時的に防止します |
|
抗乳化剤 |
エマルションを破壊して潤滑油の乳化を防ぎます |
|
消泡剤 |
潤滑油の泡立ちを防いで発生した泡を破壊します |
車種に合ったものを選ぶ
車種やエンジンの種類によっては、エンジンオイル添加剤が合わない、または使用できない場合があります。そのため、添加剤は必ず車に適したものを選ぶことが大切です。
たとえば、2サイクルエンジンに4サイクルエンジン用の添加剤は使用できません。また、ロータリーエンジンの車や一部のバイクでは、エンジンオイル添加剤は使用が推奨されていないことがあります。
さらには、ミッションオイルでは低温時の粘度を保つことが求められる一方、ディファレンシャルギアでは極圧性が重要になるなど、部位ごとに求められる性能も異なります。
整備現場では、汎用性だけに頼らず、車両の仕様や使用条件に応じて最適な添加剤を選ぶ判断力が重要です。
粘度に合わせたエンジンオイル添加剤を選ぶ
車種によって、エンジンオイルの適正な粘度は異なります。異なる粘度のエンジンオイルを混ぜてしまうと、オイル本来が持つ性能が弱まってしまうのはもちろんご存知でしょう。
添加剤も同様です。高粘度のエンジンオイルに低粘度のエンジンオイル添加剤を入れると、添加剤同士が混ざってしまうため、本来のオイルの性能バランスが崩れてしまいます。エンジンオイルの潤滑性能が十分発揮されなければ、エンジンの劣化が促進されます。
実績のあるものを選ぶ
信頼できるメーカーのものや実績のあるエンジンオイル添加剤を選ぶことは、顧客にとって重要なことですが、整備士や整備工場の認知度を高めるためにも大切です。
エンジンオイル添加剤はさまざまな種類があるからこそ、選ぶのに苦労しますが、すでに実績がある、高い評価を受けているものであれば安心して使用できます。
たとえば、自分で使ったことがない製品でも、ほかの整備士や整備工場で高い評価を受けているものであれば使ってみてもよいでしょう。
使いやすさで選ぶ
エンジンオイル添加剤を使う理由の1つに、点検や整備の時間と手間を省く目的があります。しかし、適切なエンジンオイル添加剤を選ぶためには、その前に詳しい点検が必要です。
また、詳しい点検をしても明確な原因がわからない場合も少なくありません。1つの症状や効果に特化したものではなく、複数の症状の改善に役立つ添加剤を選べば、不具合を改善する精度も上がるでしょう。
さらに、直接注げるタイプのエンジンオイル添加剤なら、ボトルのまま注ぎ込めるため簡単に点検と修理が可能です。
エンジンオイル添加剤を使うメリット

エンジンオイル添加剤を使うメリットは、次のようなものがあります。
- オイル漏れを抑制する
- 燃費が良くなる
- 不具合の修正が手軽に行える
- エンジンの劣化を遅らせることができる
- 腐食やサビを防止できる
- エンジンの振動や音を低減できる
オイル漏れを抑制する
オイル漏れは、エンジンオイルキャップの劣化や走行距離が長い車、低年式の車などでよく起こるのは整備士の方ならご存知でしょう。
オイルシーリング材が配合されているエンジンオイル添加剤を使用すれば、オイル漏れに対して一定の効果が見込めます。ただし、この対処法ではエンジンオイルを交換すると効果も薄れてしまうため、オイルシーリング剤が添加されているエンジンオイルを使い続けなければいけません。
燃費が良くなる
燃費の向上が期待できるエンジンオイル添加剤なら、摩擦抵抗を減らしエンジン内部の動きを良くして燃費の向上を図れるでしょう。
エンジンオイル添加剤による燃費向上は、製品や車の車種によっても異なりますが、約9〜22%の向上が期待できるうえ、エンジンノイズも静かになります。新車のときよりも燃費が悪くなってきたという場合は、エンジンオイル添加剤で改善する可能性があります。
不具合の修正が手軽に行える
新車のときと比べてスタートが鈍くなった、ノイズが大きくなった、燃費が悪くなったなどのエンジンの不調はよくあることです。
しかし、原因を徹底的に突き止めるためには、エンジンの中まで詳しく調べなければわからないこともあり、作業の手間も時間もかかります。ユーザー側にとっても、修理費用が高くなってしまうため、なるべく避けたいと思う方も少なくないでしょう。
エンジンオイル添加剤を使うだけで症状が改善する場合もあるので、手軽にエンジンの不具合を直せる方法といえます。
エンジンの劣化を遅らせられる
エンジンオイル添加剤を使うと、エンジンの性能を維持できるため結果として劣化を遅らせられます。不具合を改善するためにエンジンオイル添加剤を使うわけではないので、明らかに体感できるような変化を感じない場合もありますが、なるべく車を長く快適に使いたいという場合に、エンジンオイル添加剤を使ってみるのもよいでしょう。
腐食やサビを防止できる
エンジンオイル添加剤は、腐食やサビ防止効果が期待できます。エンジン周辺の部品は、経年の劣化により腐食したりサビたりすることは避けられませんが、添加剤を使うことでコーティング効果が得られ、エンジン内部を長く良い状態に保てます。
エンジンの振動や音を低減できる
エンジンオイル添加剤によってオイルの粘度が高くなると、エンジンの振動や音を低減できる場合があります。粘度の高くなったオイルは、エンジン内で発生する衝撃を吸収する役割をするため、異音を和らげられるのです。
エンジンオイル添加剤を使うデメリット

エンジンオイル添加剤を使うデメリットには、以下のようなものがあります。
- 大きな効果は実感できない可能性もある
- エンジンオイルの種類によっては悪影響になる
- 故障の原因になる可能性もある
- オイル交換時にコストがかかる
- 大きな効果は実感できない可能性もある
大きな効果は実感できない可能性もある
エンジンオイル添加剤を使っても劇的に不具合が改善するような実感を得られない場合があります。たとえば、性能の良いエンジンを載せている車や新車、または走行距離が短い車などではそれほど不具合が深刻ではないため、エンジンオイル添加剤の効果が得られにくいと感じるでしょう。
また、エンジンの劣化を防ぐ目的でエンジンオイル添加剤を使う場合も、目に見えるような効果は出にくいので「エンジンオイル添加剤の効果がない」と感じることもあります。
エンジンオイルの種類によっては悪影響になる
エンジンオイルの種類によっては、エンジンオイル添加剤を加えることで悪影響を及ぼす可能性があります。たとえば、エンジンオイル添加剤は、本来ほとんどの車種に対応していますが、車によっては添加剤の使用が禁じられているものもあります。
また、種類が数多く存在するエンジンオイル添加剤を組み合わせて使用する場合、車が不具合やトラブルを起こしてしまう可能性もあります。
添加剤を選ぶ際は、現在の車の症状だけではなく、組み合わせる添加剤の特性などを詳しく調べたうえで、合ったものを選ぶ必要があります。
エンジンオイル添加剤は、種類の選び方と使い方がとても重要です。目的にあった添加剤を選び、濃度・分量・入れ方を正しく守って使用しなければいけません。
カーボンの蓄積によって性能が下がる
ごく一部のエンジンオイル添加剤には、燃焼室内にカーボンを堆積させやすい成分が含まれていることがあります。とくに過走行車やシビアコンディション下の車両では、ピストンヘッドやバルブ周辺に炭化物が蓄積しやすく、ノッキングや圧縮不良、排気系のトラブルにつながるケースもあります。
結果として燃費悪化や出力低下を招く可能性があるため、添加剤を選ぶ際は清浄性能と使用条件のバランスを見極めることが大切です。
燃焼システムに対するダメージも
本来であれば潤滑系統に作用するはずの添加剤でも、成分によっては燃料ラインにまで影響を及ぼすことがあります。たとえば、添加剤の中の溶剤成分が燃料希釈されたオイル内で分離し、燃料ポンプやインジェクターのシール材にダメージを与える例も中には報告されています。
とくに直噴エンジンなど燃料系統の構造が複雑な車両の場合には、わずかな成分の違いが不具合を引き起こす要因となり得るため、慎重な判断が必要です。
故障の原因になる可能性もある
エンジンオイルとの相性を考えてエンジンオイル添加剤を選ぶ必要があります。現在使用しているエンジンオイルの種類と、不具合の状況やエンジンオイル添加剤を使う目的を考慮して、もっとも適した添加剤を使用しましょう。
適切なエンジンオイル添加剤を選び、適切な分量や入れ方をしなければ故障の原因になる可能性もあるため注意が必要です。
オイル交換時にコストがかかる
一般的にエンジンオイルを交換するときに、エンジンオイル添加剤も使用するケースが多いため、エンジンオイル添加剤の費用が加算されることになります。
エンジンオイル添加剤によってはオイル交換ごとに添加する必要はなく、1度使えば1万キロ程度効果が持続するものなどもあるため、事前に顧客とコストについてもよく話し合い適したエンジンオイル添加剤を選ぶとよいでしょう。
長い間の使用によってかかるランニングコスト
エンジンオイル添加剤は、オイル交換のたびに追加するケースが多いため、定期的なメンテナンスにかかるコストが積み重なっていきます。とくに高性能な添加剤や特殊用途向けの製品は単価が高めで、長期的に見るとランニングコストの増加要因になりかねません。
ただし、添加頻度が少なく済むようなタイプも存在するため、使用条件や車両の状態、顧客の予算に応じて適切な製品を選定することが求められます。提案時には、オイル交換周期や費用対効果を含めた説明を行い、納得感のある選択肢を提示することが整備士としての信頼にもつながるでしょう。
エンジンオイル添加剤が効果ないと言われる理由

エンジンオイル添加剤の効果がないと言われる理由は、いくつか考えられます。先ほど述べたように、もともと車のエンジンの性能が良かったり、新車や走行距離が短いなど状態が良かったりする場合は、エンジンオイル添加剤の効果をそれほど感じないかもしれません。
また、車種や不具合の原因に合ったエンジン添加剤を選ばなければ、効果がないどころか故障の原因になることもあるでしょう。さらに、相性の合わないエンジンオイル添加剤を使うこともエンジンにとって大きなリスクがあります。
一般的なエンジンオイル添加剤に使われている成分には次のようなものがあります。
- 有機モリブデン:耐熱性は 400℃ までですが沈殿を起こす物があります
- テフロンが成分のもの: 耐熱温度は 260℃まで、摩擦係数は低いものの沈殿を起こすことがあります。
- 極圧添加剤を主成分とするもの:硫黄やリンが多く、使用量が多すぎると弊害が起こります。
- 減摩剤を主成分としたもの:耐久性に劣る場合があります。
- ポリマーを主成分としたもの:高せん断を受けると分子が破壊されます。
- グラファイトが主成分のもの:耐熱性が高く1400℃までですが、粒子が大きいと摩耗が促進する可能性があります。
エンジンオイル添加剤は、効果に合わせてさまざまな特性がありますが、いずれにしてもオイル自身のすべりを良くしたり性能を高めようとする製品が多く、ポリマーを主成分にした添加剤は、低下したオイルの粘度を回復する働きがあります。
ただし、エンジンオイル添加剤と現在使用しているエンジンオイルとの相性が悪かった場合、化学変化を起こしてスラッジなどが多く発生することもあるため、注意が必要です。
エンジンオイルにはもともと適切な添加剤が調合されているため、後からエンジンオイル添加剤を加えることで、バランスを崩してしまい不調が出る場合もあります。
修理に使うならBG社のエンジンオイル添加剤RF-7

エンジンオイル添加剤で車の不具合を修正する場合、BG社のエンジンオイル添加剤RF-7がおすすめです。一般的なエンジンオイル添加剤とは異なり、BG社のRF-7は、1つで7つの効能があります。
それぞれの不調に合わせて別々のエンジンオイル添加剤を選ぶ必要はなく、以下の症状がRF-7だけで解消できるのです。
- オイル上がり
- オイル下がり
- オイル漏れ
- 異音解消
- 白煙止め
- 酸化腐食保護
- 油圧回復
RF-7はガソリンエンジンだけではなくディーゼルエンジンにも使用できるので、これさえあれば、ほとんどの車のエンジンの不具合に対応できるといってもよいでしょう。
一般のオイル添加剤とBG社のRF-7の違い
BG社のエンジンオイル添加剤と一般の添加剤の違いは、各成分をしっかりと濃く配合し、その配合を特許取得している点です。BG社のRF-7を使用したプロの整備士も絶賛している通り、「BG社のエンジンオイル添加剤は、成分の濃度が濃くて効き目がいい」のです。
他社のエンジンオイル添加剤は、成分の濃度を濃くすると車への副作用が起こる可能性を配慮して、あえて濃くならないように添加剤を作っています。RF-7と比較すれば、その使用感や効果の違いは圧倒的に実感できるでしょう。
RF-7は、他社では同じものを作れない特許による唯一無二の特徴を持っています。
BG社のRF-7の使用方法

BG社のエンジンオイル添加剤RF-7の使い方を紹介します。使い方はとても簡単で、エンジンオイル系のチェックランプ対応はこれ1本で済んでしまうため、整備や修理の効率化も図れるでしょう。
エンジンオイル5Lに対してRF-7を1本(325mL)の割合で、修理する車両にそのまま添加してください。軽自動車なら、半分位の量でも十分効果を感じられます。これだけで完了です。
また、新しいエンジンオイルと交換したタイミングで、RF-7を添加するのもおすすめです。さらに効果を実感できるでしょう。RF-7を入れた後は、10~20分ほど自走すると、早く混ざるためより早く効果がでます。
RF-7は粘性があるため、冬季など気温が低い時期は製品が固くなったり、成分が分離したりしていることがあります。しかし、品質に問題はないので、その際はオイルジョッキでよく混ぜてからエンジンオイルに添加してください。
BGのエンジンオイル添加剤「RF-7」を活用して不具合を解消しよう

エンジンオイル添加剤は、エンジンの不調を手軽に直せる方法として、整備や修理で多く使われているものです。しかし、不具合を的確に把握できないと、目的の合わないエンジンオイル添加剤を使ってしまったり、エンジンオイルとの相性が悪かったりして効果がないと感じてしまうケースも少なくありません。
BG社のRF-7なら、不具合を細かく特定する必要はなく、エンジンオイルに添加するだけで7つの不具合を解消できるため、修理の時間と手間を省けます。また、不具合の種類の特定や重症かどうかの切り分けも簡単にできます。
適切なエンジンオイル添加剤を選ぶことで、より高い効果を実感できるでしょう。