国内の乗用車は今でもガソリン車が多数派です。一方で、ディーゼル車やハイブリッド車、EVなど選択肢が増えたことで、「ディーゼル車と比べて、燃費や維持費はお得なの?」「ガソリン車の燃費をもっと良くするには何をすればいい?」といった疑問を持つ方も増えています。
この記事では、
- ガソリン車の仕組みと特徴
- ガソリン車とディーゼル車の違い
- ガソリン車の燃費を良くするメンテナンスポイント
- エンジン洗浄を含む、長く乗るためのメンテナンスと製品活用例
をまとめて解説します。

著者紹介
全米シェアNo.1の自動車用品(添加剤・洗浄剤)を扱うBG Japanの「ケミカル副社長」です。
BG Japanでは、自動車(ガソリン・ディーゼル)に使われている様々な潤滑油や洗浄剤を販売しています。BGでは、最新・最先端の技術で製品を作っており、科学に基づいた製品を使うことにより、車両をより良い状態で維持できます。
今回の記事では、ガソリン車について解説します。おすすめの添加剤も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ガソリン車の仕組みと特徴をおさらい

ガソリン車の良し悪しを語るうえで、まず押さえておきたいのが「どんな仕組みで動いているエンジンなのか」という基本です。ここでは、ガソリンエンジンの燃焼サイクルや構造を簡潔に整理しつつ、静粛性や扱いやすさといったガソリン車ならではの特徴を確認していきます。
ガソリンエンジンの基本構造
ガソリン車は、「火花点火式エンジン(オットーサイクル)」を採用しています。
- シリンダー内に空気とガソリン(混合気)を吸い込む
- ピストンで圧縮する
- スパークプラグの火花で点火・燃焼させる
- 燃焼で生まれた力でピストンを押し下げ、クランクシャフトを回す
この一連のサイクルを高速で繰り返すことで、クルマを走らせています。
ディーゼルエンジンは「自己着火」ですが、ガソリンエンジンはスパークプラグによる点火が大きな違いです。
この構造により、ガソリンエンジンは比較的静かで振動が少なく、乗り味がマイルドという特徴があります。
ガソリン車のメリット・デメリット
ガソリン車は、日本で最も台数が多く、ユーザーも整備側も扱いに慣れている「標準的な選択肢」といえます。一方で、ディーゼル車やハイブリッド車と比べると、燃費やトルクの面で不利になる場面もあります。
ここでは、ガソリン車ならではの乗り味・静粛性・扱いやすさといった強みと、燃料代や走行距離が増えたときに見えてくる弱みを整理し、どんな人に向いているのかをご紹介します。
ガソリン車の主なメリット
- エンジン音が静かで振動も小さく、乗り心地が良い
- 車種・グレードの選択肢が豊富
- メンテナンス項目がシンプルで、整備工場も対応に慣れている
- 燃料がどこでも入れやすく、扱いにくい装置(DPFなど)が少ない
ガソリン車の主なデメリット
- 同クラスのディーゼル車に比べると、燃費やトルクで不利なケースが多い
- 年間走行距離が多いと、燃料代がじわじわ効いてくる
- 高速・長距離を多用する使い方では、ディーゼル車の方がトータルコストで有利になることも
こうした特徴を踏まえたうえで、次に「ディーゼル車との違い」をもう少し詳しく見ていきます。
ガソリン車とディーゼル車の違いを分かりやすく比較

同じ「内燃機関のクルマ」でも、ガソリン車とディーゼル車では、燃料・燃焼方式・排気後処理などの仕組みが大きく異なります。ここでは、それぞれの長所と短所を踏まえながら、使用シーンや経済性・維持費の観点から、どのようなユーザーにどちらが向いているのかを分かりやすく比較していきます。
燃料と燃焼方式の違い
ガソリン車とディーゼル車の「性格の違い」は、実は使っている燃料と、その燃料をどう燃やしているか(燃焼方式)の違いから生まれます。
ガソリン車はスパークプラグの火花で点火する「火花点火式」、ディーゼル車は高圧縮した空気の熱で燃料を自己着火させる「圧縮着火式」という、まったく別の仕組みです。この違いが、静粛性やトルク特性、求められる燃料の性質(オクタン価・セタン価)、さらには排気後処理装置(DPFなど)の必要性にまで影響しています。
ここでは、両者の燃料と燃焼方式の違いを整理しながら、なぜガソリン車は「静かで軽快」、ディーゼル車は「力強くて燃費に優れる」と言われるのかを紐づけて解説していきます。
ガソリン車
- ガソリン燃料(レギュラー/ハイオク)を使用
- スパークプラグで火花を飛ばして点火する「火花点火式」
- ノッキング(異常燃焼)を防ぐために、オクタン価が重要
ディーゼル車
- 軽油を使用
- 空気だけを高圧縮 → 高温になったところへ燃料を噴射し、自己着火
- 点火プラグではなく、圧縮比の高さとセタン価がポイント
排気ガスの処理方法も違います。
- ガソリン車:三元触媒が中心
- ディーゼル車:DPF(粒子状物質フィルター)やSCR(尿素SCR)など、より複雑な後処理システムを装備
使用シーン別の向き・不向き
「ガソリン車とディーゼル車、スペック上は分かったけれど、自分の使い方だとどっちが合っているのか分からない」という方は少なくありません。実際のところ、向き・不向きはカタログ値よりも走らせ方・距離・用途によって大きく変わります。
ここでは、通勤や買い物が中心の人、長距離出張や高速メインの人、荷物をたくさん積む人など、代表的な使用シーンごとに「ガソリン車向き」「ディーゼル車向き」の目安を整理していきます。
ガソリン車が向いているケース
- 年間走行距離がそこまで多くない(目安:1〜1.5万km未満)
- 通勤・買い物・送り迎えなど、街乗り・短距離が中心
- 静粛性・振動の少なさ・乗り心地を重視したい
- メンテナンス項目をシンプルにしたい
ディーゼル車が向いているケース
- 年間走行距離が多い(2〜3万km以上)
- 高速道路や長距離走行が多く、エンジン負荷も高め
- 荷物を多く積む、牽引する、商用で使うなど、トルク重視
- 燃料代・トータルのランニングコストを重視したい
「街乗り中心で年にそんなに走らない」という方には、総じてガソリン車が扱いやすく、「長距離・積載が多くて、とにかく燃料代を抑えたい」という方には、ディーゼル車が候補に入りやすくなります。
経済性・維持費の違い
整理するとこんなイメージです。
- 車両価格:ディーゼル車の方が高い傾向
- 燃料単価:軽油(ディーゼル)が安い
- 燃費:ディーゼル車が有利なケースが多い
- メンテナンス:
- ガソリン車 → オイル・プラグ・エアクリーナーなど、比較的シンプル
- ディーゼル車 → それに加えてDPF・EGR・インジェクターなどの管理も重要
「どちらが得か」は、年間走行距離・使用目的・乗り換えサイクルによって変わります。ここから先は、ガソリン車にフォーカスして、「長く調子よく乗るためのメンテナンス」を見ていきます。
ガソリン車の燃費を良くするメンテナンスポイント
同じクルマでも、運転の仕方ひとつで燃費は大きく変わります。ここでは、ガソリン車の燃費を改善するためのポイントを整理していきます。
タイヤ・荷物・エアコンの見直し
運転以外の要素でも、燃費は変わります。
- タイヤ空気圧
- 指定空気圧より低いと、転がり抵抗が増えて燃費悪化
- 月1回程度の空気圧チェックがおすすめ
- 車内の荷物
- 不要な荷物を積みっぱなしにすると、単純に重くなって燃費が落ちます
- 特に工具・レジャー用品など、大きくて重いものは見直し対象
- エアコンの使い方
- 常にフルパワーではなく、設定温度や内外気切り替えを工夫
- 夏場は「一度外気導入で熱気を逃がしてから内気循環」の方が効率的なことも
こうした小さな積み重ねで、カタログ燃費に近づける余地が生まれます。
燃料とオイルの質を意識する
燃費を考えるうえで、燃料とオイルの質も軽視できません。
- 指定燃料(レギュラー指定車にハイオクを入れ続けても、基本的には燃費向上は期待薄)
- 指定粘度・規格のエンジンオイルを守る
- 劣化したオイルを引っ張りすぎない
また、インジェクターや燃焼室に汚れ(デポジット)が溜まると、霧化が悪くなり燃費が落ちます。
ガソリン車を長く乗るためのメンテナンスとエンジン洗浄
ガソリン車の性能を長く保つには、定期的なオイル交換や点検に加えて、エンジン内部の汚れへの対策も欠かせません。ここでは、基本的な消耗品のメンテナンスに加え、インジェクターや燃焼室、オイルラインの汚れをケアする「エンジン洗浄」を紹介します。
基本メンテナンス:オイル・プラグ・エアクリーナー
ガソリン車でまず押さえるべき基本メンテナンスは、次の3つです。
- エンジンオイル&オイルフィルター
- 交換サイクルは「距離 or 期間」の早い方
- シビアコンディション(短距離・渋滞多い)では、早めの交換が安心
- スパークプラグ
- 点火の主役。摩耗や汚れで火花が弱くなると、燃費悪化・始動性低下の原因に
- イリジウムプラグでも、メーカー推奨距離での交換は意識したいポイント
- エアクリーナー(エアフィルター)
- エンジンの“肺”にあたる部分。詰まると吸気抵抗が増え、燃費とパワーが落ちる
- 走行環境(砂っぽい・粉塵が多い)によっては早めの交換が必要
このあたりは、法定点検+αで対応できる、いわば“教科書どおり”のメンテナンスです。
ガソリン車の“エンジン洗浄”が必要になるサイン
日常のメンテナンスに加えて、以下のような症状が出てきたら、エンジン内部の汚れを疑うタイミングです。
- 信号待ちでアイドリングが落ち着かない、振動が増えた
- 昔より加速が鈍く、坂道や追い越しで力不足を感じる
- 同じような走り方なのに、明らかに燃費が悪くなった
- エンジン音がガサガサしてきた気がする
原因としては、
- インジェクター先端のデポジット(噴霧パターンの乱れ)
- 燃焼室・ピストンヘッド・バルブ周りのカーボン堆積
- オイルライン内部のスラッジ・ワニス
などが考えられます。こうした汚れに対して、燃料系クリーナー+フラッシング+オイル添加剤といった“エンジン洗浄”が選択肢になります。
BGケミカルを使ったガソリン車向けエンジン洗浄
ガソリン車のエンジン洗浄として、BG製品を使った例を挙げると、次のような構成が分かりやすいです。
① 燃料系クリーナーでインジェクター〜燃焼室を洗浄
- 例:BG44Kなどのガソリン用燃料系クリーナー
- 燃料タンクに投入し、走行しながらインジェクター先端や燃焼室のデポジットを少しずつ除去
- 始動性・アイドリングの安定、レスポンス・燃費の改善が期待できる
② エンジン内部洗浄(フラッシング)でオイルラインを洗う
- 例:BG109 EPRなどのフラッシング剤
- オイル交換前に現在のオイルに添加 → 一定時間アイドリング → その後オイル&フィルター交換
- ピストンリング周りやオイルラインのスラッジを落とし、圧縮・油圧の安定に貢献
③ オイル添加剤でオイルの性能を長持ちさせる
- 例:BG110 MOAなどのオイル添加剤
- オイルの酸化・粘度低下を抑え、スラッジの発生を予防
- 長期的なエンジンコンディション維持と、静粛性・レスポンスの向上をサポート
このように、「燃料側で汚れを落とす」 「オイル側で内部を洗う」「オイル自体を守って汚れにくくする」という3つの視点でエンジンをケアしていくと、ガソリン車の性能を長く引き出しやすくなります。
ガソリン車とディーゼル車、結局どっちを選ぶべき?

最終的に「ガソリン車とディーゼル車のどちらが自分に合っているのか」を判断するには、スペックだけでなく、実際の走り方や年間走行距離、求める快適性まで含めて考える必要があります。ここでは、ライフスタイルや使用環境別に、どちらを選ぶと失敗しにくいかを整理していきます。
年間走行距離・用途でざっくり判断する
迷ったときの目安としては、次のようなイメージです。
- ガソリン車を選んだ方が良いケース
- 年間走行距離:1〜1.5万km未満
- 主な用途:街乗り・近距離通勤・買い物・レジャー
- 求めるもの:静かさ・扱いやすさ・維持のしやすさ
- ディーゼル車も検討する価値が高いケース
- 年間走行距離:2〜3万km以上
- 主な用途:高速・長距離・商用利用・積載が多い
- 求めるもの:燃料代の安さ・トルク・走行性能
メンテナンスの“質”でトータルコストが変わる
ガソリン車・ディーゼル車のどちらを選んでも、メンテナンスをサボればトラブルリスクとコストは跳ね上がります。
- ガソリン車 → エンジン洗浄・オイル・プラグ・エアクリーナー
- ディーゼル車 → それに加え、DPF・EGR・インジェクター・オイル管理の重要度アップ
ディーゼル車を検討されている方は、必ずDPFやオイルとDPF寿命の関係を把握しておくと、後悔の少ない選択がしやすくなります。
ガソリン車に関するよくある質問
Q. これからクルマを買うなら、ガソリン車を選んでも大丈夫ですか?
A. 現時点では、ガソリン車は依然として主流であり、インフラ・整備環境ともに充実しています。短距離・街乗り中心であれば、ガソリン車は扱いやすさ・静粛性・維持のしやすさという点で、今後もしばらく有力な選択肢であり続けると考えられます。
Q. ガソリン車の燃費をすぐに改善する一番簡単な方法は?
A. 効果が大きいのは、
- タイヤ空気圧の適正化
- 穏やかなアクセル・ブレーキ操作
- 不要な荷物を降ろす
といった基本です。そこに、劣化したオイルの交換+燃料系クリーナーによるインジェクター洗浄を加えると、体感として変化を感じやすいケースも多くあります。
Q. ガソリン車でもエンジン洗浄は必要ですか?
A. 走行距離が増え、上記のような不調サイン(アイドリング不調・加速のもたつき・燃費悪化など)が出ている場合は、エンジン洗浄で汚れをリセットする価値があります。一方で、新車〜低走行のうちは、「汚れを落とす」というより汚れを溜めないメンテナンス(オイル+燃料系クリーナーの定期使用)が中心になります。
ガソリン車は「運転+メンテ+エンジン洗浄」でまだまだ活躍できる

ここまで見てきたように、ガソリン車は適切な運転とメンテナンス、そして必要に応じたエンジン洗浄を組み合わせることで、まだまだ長く実用的に活躍できるパワーユニットです。最後に、本記事で押さえておきたいポイントを振り返りながら、ガソリン車と上手に付き合っていくための考え方をまとめます。
- ガソリン車は、静粛性・扱いやすさ・維持のしやすさに優れ、街乗り中心のユーザーにとって今も現実的な選択肢
- ディーゼル車は、長距離・積載・商用利用で強みを発揮する一方、DPFなどのメンテナンスも重要
- ガソリン車の燃費向上には、運転のクセ+タイヤ・荷物・エアコン+燃料・オイルの質が効いてくる
- 長く調子よく乗るためには、基本メンテに加えて、エンジン洗浄(燃料系クリーナー+フラッシング+オイル添加剤)を上手に組み合わせるのがポイント
まずはご自身の走り方・年間走行距離・求める快適性を整理しつつ、ガソリン車のメンテナンスとエンジン洗浄の考え方を押さえておくことで、ムダな燃料代や思わぬ修理コストを抑えながら、クルマの性能を長く引き出すことができます。